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にんじん【地植え】の育て方
監修:恵泉女学園大学教授 藤田智
にんじん【地植え】の育て方について紹介いたします。
このページではにんじん【地植え】の基本情報やまめ知識をご紹介しています。
基本情報
- 科名属名:セリ科ニンジン属(ダウクス属)
- 原産地:中央アジア
- 分類:二年草,耐寒性,草本
- 栽培のスタート:タネから
- 日照条件:日なた
- 生育適温:15~20℃
- 水やり:乾燥すると発芽しないので、発芽まで乾かさないように水やりする。
- 特徴:根が短いオレンジ色の西洋ニンジンが主流。間引きをしながら徐々に根を太らせる。
- 樹高:草丈(30㎝(地上部))
- 植えつけ期:
- 開花期
- 収穫期 6月中旬~9月中旬、10月下旬~2月
- 植えつけから収穫までの期間 タネまきから100~120日
- 開花から収穫までの期間
ニンジンは、カロテン含量の高い代表的な緑黄色野菜です。学名は「Daucus carota」、英名は「carrot」。これらからも明らかなように、人間の体内でビタミンAに変わるカロテン(carotene)の語源となっている野菜です。さらに、各種ミネラルや食物繊維も多く含まれ、利用価値の高い野菜のひとつといえます。 ニンジンは、アフガニスタン周辺の中央アジアの原産地から2つのルートで日本へ伝播しましたが、それぞれのルートに応じた発展をしています。ひとつは、シルクロードを経て中国で成立した東洋種(長根人参)です。そしてもうひとつは、ヨーロッパに伝わって分化した西洋種(短根人参)です。日本には、室町時代頃にまず東洋種の長い人参が渡来。有力な品種が成立するやいなや、全国で栽培されるようになりました。一方、現在の主流を占める西洋種は、根の長さが15~20cmほどの系統で、江戸時代後期に渡来したものです。 東洋種、西洋種ともいずれも生育適温は15~20℃と冷涼な気候を好みます。植物体が小さいうちは暑さや寒さに強いのですが、成長すると暑さによって病害が発生しやすくなるため、日本では春と秋が生育適期です。特に、夏まき秋冬どりの栽培が温度的に最も栽培しやすいでしょう。